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コード・オブ・プリンセス カードゲーム雑記

今回はスタジオ最前線さまから発売される
『コード・オブ・プリンセス カードゲーム』(以降、『COPCG』)
のゲームデザインを担当させていただきました。
この記事では、このゲームの特徴などを
デザイナーズノートとして記したいと思います。
※ルール等についてはすでに公式HPにて公開されております。
 下記の事前にルールをご覧いただけると理解しやすいかと。

http://one-draw.jp/cop/top.html#rule

■格闘ゲームを思いだそう
 このゲームの大きな特徴として、プレイ開始時に自分が操作するキャラクターを選んで遊ぶということがあります。私はこれをビデオゲームの格闘ゲーム(以降、格ゲー)においてのキャラ選択のように考えました。
 格ゲーは選択したキャラクターの特徴的な必殺技を駆使し、リーチやスピードなどの差(挙動をフレーム数単位で記憶)を考えつつ競い合います。ニンテンドー3DS『コード・オブ・プリンセス』はアクションRPGではありますが、キャラクターの性能差は存在しているので、まさに格ゲーのような感覚で楽しむことができます。これを踏まえて私は、各キャラクターに特殊な効果を振り分けました。この差異は遊ぶたびに異なる戦略が楽しめるというメリットを生み出し、リプレイ率向上に繋がると考えています。
 各キャラクターは特徴的な効果を持っていますが、全員が全員同等の性能ではありません(むしろ微妙な偏りとして調整しています)。大きく分ければ、堅実的な効果と博打的な効果のふた通りに分かれます。遊んでいただければ分かると思いますが、パッと見の特徴差だけではなく、プレイ感覚を大きく変化させることでしょう。ぜひプレイするときには、そのあたりのことを頭の隅に置いといてもらえれば幸いです。

chara_03_ゾゾs-
ゾゾ子は土属性のカードを使うと強化されます。
なので、技カードを集めるときは土属性狙いで!

chara_02_アリーs-
ヴァヴァはかなり条件が厳し目の効果。
うまくかいくぐれば、大量VPをGET!

※余談ですが、テストプレイ当初のキャラクターには初期値(すでにステータスが少し振られてる)がありました。ただ、プレイに支障をきたすレベルの情報量の多さを感じ、楽しさと難易度の関係性を見比べて結果的には無くすことを決めました。

■全体のゲーム構造について
 このゲームでは、各ラウンドにおいて、秘密裏にステータスをプロッティングし、それに応じた順番で場のカードを獲得していき、それらを用いて自身を強化しAttack値を比べあいます。それに伴い、勝利点(以降、VP)を得ることができ、計5ラウンド行なった結果で勝敗を決定します。各パートは個別に選択を強いるわけですが、それぞれが有機的に結び合うことで相乗効果を生みます。先々の展開を見据えたプロッティングが大事になるわけです。
 と、説明すると、拙作の『グリモワール』に似た印象を受けたかたもいらっしゃるでしょうね。あれもラウンドの最初に秘密裏にプロテッィングを行ない、それに即した形でゲームが展開します。見た目の構造は似ていますが、実は、実際のプレイ感覚はだいぶ異なっています。
 『グリモワール』はラウンド最初のページ選択が全てともいえるゲームです。それに引きづられるように行動順が確定し、特殊な効果が発揮されていきます。今回の『COPCG』も最初のステ振りは、ラウンドの行動順を確定する大きな要素ですが、それ以降の過程において大きなプレイ選択の機会を設けています。結論からいうと、バトル部分が第2の選択部分です。早く動けるプレイヤーは「大きく張るか、低支出で乗り切るか」、後から動くプレイヤーは「無理して上回るか、抑えるか」など、それぞれが状況に応じた選択を強いられることになります。
 ご説明の通り、このゲームには「ラウンド全体のプロッティング」と「バトルにおいての駆け引き」という2つの思考選択の機会を用意しました。思考する部分では、難しくなっているようにも思えますが、それだけ考える楽しみも増えていると考えてください(実際には他で難易度の調整を入れています)。

■ごちゃごちゃなバトルシステム
 当初考えていたのは全く異なる性質のものでした。カードのドラフトとプレイ(効果発揮)をアクションポイントシステムで自由に行ない、カードの組み合わせ(コンボ)を駆使して数値差を比べあう“新感覚バトルゲーム”というコンセプトだったのです。カードの効果も一般的なTCGレベルで複雑化し、より効率の良い組み合わせをドラフトで手に入れ、タイミングを見計らって使用する(ハンドマネージメント要素もある)というゲームでしたが、結局は複雑化したルールに面白さがついていかなかったので没にしました。残念(涙)
※このルール自体、いつかは形に仕上げたいとは思っています!
 要素を簡略化し、行動順を決める仕組みをちょい足しすることで新しいゲームの方向性が見えました。それでも悩んだのはバトル部分です。
 ただの“強さ”比べというだけでは物足りない……“素早い”という要素に何かしらのスパイスが必要でした。いろいろと模索した結果、現在の形になったのですが、そこに至るまでには少し長めのトンネルをくぐることになります。くぐっている間は本当に出口が見えない状態で、右に行ったり左に行ったり、ときには立ち止まったりしました。問題点として、バトルの順番が早いことにメリットがないことだと認識できても、それを改善する方法論がなかなか見当たりません。「強くなる」「カードが使いやすくなる(遅いと使いにくくなる)」「むしろ差を無くす」などいろいろと試し……現状の形に落ち着きます。
 これによって、AttackとSpeedの要素が行動の指針となり、行動を行なうたびに強さを比べあうというメカニクスは、早く動くか後から動くか、どこで力をためて勝負を仕掛けるのか、独特の関係性が有機的に絡まるようになったのです。この方向性はきっとあなたがたに新しいプレイ感覚を提供することでしょう。

CA3G0185s-.jpg

■さいごに
 『COPCG』は、アガツマ・エンタテインメントさまより発売されているニンテンドー3DS『コード・オブ・プリンセス』を題材にしたカードゲームです。これまでにご説明したとおり、原作のテイストを活かしたキャラクター性とバトル部分を再現したゲームに仕上がっています。
 原作を知らないかたでも十分に楽しめるようにゲームデザインをさせていただきました(もちろん原作を知っているかたであればニヤリとする部分もあります)。これまでのワンドローのゲームを遊んでいただいた方々、ボードゲームフリークの方々、そして『コード・オブ・プリンセス』のファンの方々、たくさんの方にぜひ遊んでいただきたいです。

 このデザイナーズノートがそのきっかけになれば、と思い記事を綴らせていただきました。長文でしたが、ありがとうございます。


執筆者:木皿儀
プロフィール

Author:onedraw
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